特に神々との合一や自己の完成が主な目的とされます。
日本では降神術や神働術、動神術、神通術などと訳されることがあります。
テウールギアーとゴエーテイアはギリシャ語で、古代末期のヨーロッパにおける対照的な魔術の類型です。
前者が神官などが行う高尚な魔術であるのに対して、後者は詐欺師のようないかがわしい人物が行う卑俗な魔術とされます。
ヨーロッパにおける古代の区分には諸説がありますが、概ね西暦200年から800年までの間とされています。
古代ローマの博物学者、政治家、軍人でもあったガイウス・プリニウス・セクンドゥス(23年~79年8月24日)はローマ帝国の属州総督を務める傍らで自然界を網羅する百科全書「博物誌」を執筆しました。
プリニウスは文人で政治家となった同名の甥を養子としており、一般的にはそれぞれ大プリニウス・小プリニウスと呼ばれています。
大プリニウスは「博物誌」の中で魔術は医術と宗教が混ざって無益な形態に堕した欺瞞的なものと批判しました。
魔術の実践者は魔術を擁護するため有利な説明を行ったり、高等なものと低俗なものを区別したりしています。
テウルギアには「神的な働き」という意味があり様々な解釈が存在します。
5世紀の新プラトン学派の哲学者であるギリシャのプロクロス(412年~485年)は、テウルギアを「あらゆる人智に勝る力であり、天恵である予言の才能や、秘儀伝授の清めの力を含む、あらゆる神憑りの業」と定義しました。
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