イギリスにおける神秘主義

神秘主義や占い用のタロットカードはフランスで発展しましたが、イギリスでもエリファス・レヴィの影響を受けた魔術結社「黄金の夜明け団」が結成されます。

黄金の夜明け団はタロットとヘブライ文字や7惑星・12星座の関連付けを改めて行っています。ヘブライ文字は「愚者」にアレフ、「魔術師」にベートが当てはめられており、タロットの番号順にヘブライ文字が対応します。

この対応関係はエリファス・レヴィの説とは異なるものです。占星術との対応関係もエッティラから続く伝統的な解釈とは異なります。

黄金の夜明け団は小アルカナのワンド(杖)とカップ、ソードとペンタクル(硬貨)にカバラ創造論におけるアツィルト、ブリアー、イェツィラー、アッシャーの4世界を当てはめました。

さらにキングとクイーン、ナイトとペイジにはコクマー、ビナー、ティファレト、マルクトという4つのセフィラと四大元素である火と水、風と地を当てはめています。

カバラでは世界をアツィルト、ブリアー、イェツィラー、アッシャーの4つに分類します。

4段階で世界が構成されていると考えるのが特徴です。アツィルトは流出界、ブリアーは創造界、イェツィラーは形成界、アッシャーは物質界とされています。

10のセフィラのうちケテル、コクマー、ビナーが作る三角形がアツィルトで至高の世界とされます。

コクマーとビナー、ケセド、ゲブラー、ティファレトが作る五角形で表される世界がブリアーです。

ケセドとゲブラー、ネツァク、ホド、イェソドが作る五角形はイェツィラーと呼ばれます。

ネツァク、ホド、マルクトが作る三角形はアッシャーを表します。

カバラタロットではアツィルトがソード、ブリアーがワンド、イェツィラーがカップ、アッシャーがペンタクルに対応しています。

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